整体エピソード

ここでは、これまで僕がお客様の体を触らせていただいてきた経験の中での気づき・発見・驚き
――「これは!?」――と思った事柄をお伝えしていこうかと思っています。

あなたがご自身のお体を考える上で、何か参考にしていただければ幸いです。

episode-1

これは僕が前に勤めていたリラクゼーションの店での話です。
30歳前後の男性で、ここのところ右の肩こりが抜けないということでした。最初にうつぶせで体全体を触っていくと、骨盤のところで異状を感じ手が止まりました。仙骨が傾いている感じでした。(実際は骨盤全体の歪みと言っていいと思います。最初の視診でも感じられました。)
そこで骨盤を整える操作を入れて施術を終えると、

「肩が全然楽だ。」

と言っていただけました。聞いてみると、仕事で無理な体勢で作業をされることが多いそうで、それが歪みにつながったのだと思われます。
その後もメンテナンスのために来店していただけましたが、肩こりは全然大丈夫とのことでした。
これは、ある1つの事例であり万人に通用するものではありません。
肩こりも原因は人それぞれですし、「これが、すべての肩こりの原因だ。」と断定するのは難しいと思います。

ですが、肩をもんだりするだけでは、この結果は得られないでしょう。
最近は、様々な施術院がたくさんあり、健康関連の情報もあふれているので周知の事実かもしれませんが、
“肩こりは肩だけの問題ではない”
ということの1つのよい例にはなると思います。

episode-2

僕の整体に対する考えが変わるきっかけとなった出来事があります。
6年程前のある日、首の左側が痛くて仕方がない時がありました。20数年位前に腰ヘルニアと診断されてから時折起こる症状でした。
施術中も前かがみの姿勢が辛くて仕方がなかったのですが、何か楽になる体勢があるんじゃないかと少しずつ体勢を変えながら施術をしていました。

ふと、ゴルフのスィングでお尻をクッと上げる(骨盤を少し前傾させる)フォームを思い出して、前かがみの状態でお尻を少し上げてみました。 (ちなみに僕はゴルフはやりませんが・・・)
――――すると、なんと首の痛みがスーッと抜けていくじゃあ~りませんか!!
「なんだ、これはっ!!!???」
自分としては大発見で、びっくりしたのとどういう事なのか不思議な気持ちで、ちょっと興奮気味に他のスタッフにこの事を話したのを覚えています。

背骨はS字の湾曲が理想的という知識はありましたが、その重要性を身をもって知る出来事でした。

その時から施術中だけでなく座っている時、立っている時、歩く時も常にそのお尻を上げる姿勢を意識するようにしました。
すると、それまで常にあった左の肩こり・腰痛・坐骨神経痛が徐々に和らいでいきました。楽に立っていられるし、歩く時も足が自然と前に出る感覚で、足の指で地面を感じられるようなそれまでの感覚とは全く違ったものでした。しかも、高校の頃から毎晩続けていたストレッチが、ある段階からなかなか柔らかくならなかったのが徐々に柔軟性を増していきました。

その日から数日後、立ち寄った本屋でたまたま手にした整体の本になんとその腰椎の前湾の重要性が書いてあるじゃあ~りませんか!!(2回目)

自分で大発見をしたつもりでしたが、すでにある整体の先生が事細かく理論立てているのに驚きと少々落胆をしました。当然その本を買って読みふけりました。まさに僕が体で感じた事を書いてあると思いました。
ちょっと深過ぎて理解できない部分もありましたが・・・・。

それからというもの街を歩いていても人の腰や歩き方を観察するようになりましたし、テレビでスポーツを観る時も、その選手の腰を中心に観るようになりました。今はこの考えが僕の整体に対する考えの軸になっています。

ただ、これも全てではないといろいろな視点から勉強し、その時その時クライアント様の状態に合わせて柔軟に施術に臨むよう心がけています。

その僕が影響を受けた整体の本が、こちら

episode-3 僕が整体師になった理由

人の体を触らせていただく仕事に就く前、僕は食品市場で10年間働いていました。
深夜の2時か3時に起きて昼過ぎまで、食品の仕分けと配送の仕事です。

市場の仕事は重労働で、もともと腰痛持ち(ヘルニア)だったのですが、だましだまし10年間続けました。
ですが、最後は腰だけではなく左足のかかとまでしびれる坐骨神経痛、肩こりを通り越して左肩の痛み、さらには胃腸炎になり入院寸前までいくような状態になりました。もう、体はボロボロという感じでかなり仕事がきつくて、その頃の自分の写真を今見ると人相が違うくらいになっていました。

市場の仕事をやめる2年前くらいから「整体」に興味を持ち始め、素人でも受けられる講習会に行ったり本を買って読んだり少しずつ勉強を始めていました。市場をやめる決心をした時からは、働きながら勉強をさせてもらえるような整体院がないか調べるなどして具体的にこの道に進む方向を探っていました。

そんな時に、定年後千葉県の南房総に夫婦2人で移住していた母から電話があり、糖尿病を患っていた父が痴呆も出始め、かなり病状も悪化して面倒を見るのが大変だから、僕にこっちに来てくれないかと頼まれました。

それまで南房総には盆や正月に行くくらいで、住むことなど僕は全く考えていなかったのですが、たまに行って帰るときには病気持ちの父と母2人を残していくのが少し後ろめたい気はしていました。そこに仕事をやめようと思っていたタイミングで、そんな母からの頼みがあり、妙なめぐり合わせだなぁと感じて考えた末、南房総に行くことにしました。

館山といえばある程度の町だろうし、探せば整体の仕事にも就けるだろうと甘い考えで、今から10年前に市場の仕事をやめて、南房総に移り住みました。
ところがどっこい、館山は想像以上に田舎で仕事がない・・・・・・仕事がない・・・・仕事がない・・・・
だだっ広い田んぼの農道を途方に暮れて車で走っていたのを覚えています。頭の中では大沢誉志幸の“そして僕は途方に暮れる” が流れていました。農道なのに・・・(笑)
2か月ほど仕事を探しながらフラフラしていましたがある日、館山に唯一あるショッピングモールに必要な物を買いに行ったとき、いわゆるマッサージ店を見つけました。ウィンドウ越しに覗いて見ると壁に従業員募集の張り紙がありました。

僕がそのころ勉強していた整体は骨格にアプローチする方法だったので、ちょっと方向性がちがうけど同じ体を触る仕事だから勉強になるだろう・・・まずはちょっと受けてみようと20分コースをお願いしました。店の中を見ると従業員は女性ばかりだったので、「男は雇ってもらえないかな・・・」と思いながらも施術を受けました。

施術後、担当してくれたスタッフに求人のことを聞いてみるとすぐに店長さんに伝えてくれました。しばらく待っていると店長さんが現れ、ちょうど男性スタッフが1人欲しかったらしく、後日改めて面接をするということでその日は帰りました。僕はこの時点でここで働くことに決めていました。
面接後、晴れて採用ということで僕の施術家?としての初めの初めの初めの一歩を踏み出せることになりました。